車中泊の寝袋の選び方 #3寝袋には使用温度がある

 

寝袋=シュラフについて、知っておきたいことをご紹介します。

 

寝袋には、使用温度があるのを
ご存じでしょうか?

 

寝袋には、快適使用温度と限界使用温度があります。

残念ながら、一つですべてをまかなえる寝袋というのは、ありません。

寝袋のメーカーによって、使用温度別に、何種類か作られています。

 

寝袋は、宿泊する目的地とシーズンよって、快適に眠れる温度に対応したものを選ぶ必要があります。

寒くて眠れなかった、というのが一番つらく、次の日の行動に影響が出てしまいますからね。

下記は、参考として、宿泊する場所と、シーズンによる気温の差を載せてみました。

 

目的地の違いによる気温の差

 宿泊場所 2月  5月  8月
東京
(標高6m)
2.4℃ 15.1℃ 24.2℃
河口湖
(標高859m)
-5.8℃ 7.9℃ 17.6℃
札幌
(標高20m)
-6.6℃ 8.3℃ 20.1℃

 

上記の気温から、目的地とシーズンによって気温が、だいぶ違うことが、お分かりいただけると思います。

また、雨や雪が降ってくると、さらに冷え込むこともありますので、注意が必要です。

車中泊では、窓にマルチシェードなどの断熱の対策をしなければ、外気と、さほど変わらない環境で寝なくてはなりません。

 

1.寝袋のメーカーが示す使用温度とは

これまで、使用温度の測定方法は、寝袋のメーカーによって、全く異なっていました。

最近は、使用温度の表記を、ユーザーに分かりやすく説明するために、EU諸国で販売・生産される寝袋の標準とされる「ヨーロピアン・ノーム(EN13537)」というテスト方式を採用しているメーカーが、増えてきています。

 
ヨーロピアン・ノーム(EN13537)とは

欧州標準化委員会が、寝袋の使用温度に関するテスト方法を標準化したものです。

測定方法は、下着を着用したマネキンに、ヒーターと温度センサーを取り付けて寝袋に入れ、マネキンの表面温度を測定しています。

人工気象室内で、マネキンの表面温度を測定し、寝袋の保温性データをとり、規定のチャートからコンフォート(快適温度)・リミット(下限温度)・エクストリーム(極限温度)の3つの温度を決定しています。

コンフォート・Comfort Limit(快適温度)

一般的な成人女性(25歳/60kg/160cm)が寒さを感じることなく、リラックスした体勢で快適に睡眠できる温度域とされています。(一般的に男性に比べ女性は代謝が低く寒さを感じやすいため、高い使用温度が算出されます)

リミット・Lower Limit(下限温度)

一般的な成人男性(25歳/70kg/173cm)が寝袋の入り口を閉めて中で丸くなり、寒さを感じることなく8時間睡眠できる温度域とされています。また衣服の着用や、その他の要素(スリーピングパッドなど)により快適性を高めることが可能となっています。

エクストリーム・Extreme Limit(極限温度)

一般的に代謝が低く、寒さに対する耐性が低い成人女性が、寝袋の入り口を閉めて中で膝を抱える程丸くなった状態で6時間まで耐えられる温度域とされています。この温度域では身体は震えを起こすことで熱を作り出し、基礎代謝量を増やそうとします。極限状態での使用を想定した評価で、場合によっては低体温症の恐れもある危険な温度域といえます。

 

この表記は、多くの寝袋メーカーが採用していますが、そのまま受け入れてはいけないと思います。

調べたところ、測定には、人間ではなくマネキンなので、温度とは別に寒さを感じたのか、ということを測定ができません。

もっとも、これは無理な話ですが、同じ温度でも寒く感じる人もいれば、温かく感じる人もいるからです。

人間は、睡眠中に「一晩にコップ一杯」の水蒸気を発生させているそうです。

この湿度のことも、加味されていないので、完璧とは言えないようです。

 

2.寝袋の使用温度を決めるポイント

寝袋の使用温度を選択するときに、迷ったときは、より低い快適温度を選んでおけば、間違いはありません。

私が寝袋を購入する際には、経験豊富なモンベル・ショップの方のアドバイスを伺ってみました。

ショップの方のアドバイスによると・・・

 

暑いのは、ジッパーを開けるなどで、手足を出して眠れるけれど、

寒いのだけはダメ!

持って行った服を全部着たとしても、対応できない寒さは、どうにも我慢できない!

だから、寝るべく番手の低いモデルを選んだほうがいい。

(番手とは: モンベルは、番号で性能を表しています。低い番号ほど高性能です)

と、おしゃっていました。

その時の記事です、気になる方はどうぞ

そのアドバイスどおりに、目的地の気温よりも、低い快適温度を選んで購入しました。

 

寝袋には、使用温度がある、
ということを、寝袋の予備知識として、覚えておいてください。

 

次は、
寝袋を作っているメーカー について説明しますね。

#4おすすめの寝袋メーカー

 
 

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